屋根リフォームの見積もりや新築住宅の打合せで「ケラバ」という言葉を見かけて、「ケラバってなに?」「屋根のどの部分?」と疑問に感じていませんか?
ケラバとは切妻屋根や片流れ屋根の外壁から出っ張っている屋根部分の内、雨樋がついていない側を建築用語でケラバと言います。
屋根の葺き替え工事では、ケラバ水切り(包み板)を設置するため、見積書に記載されることが多い屋根の部位になります。
この記事では屋根の名称や構造を正しく理解して、適切に屋根工事の見積書を読み説くために、「ケラバ」について具体的に解説します。
切妻や片流れなどの屋根の形状や、ガルバリウム鋼板や日本瓦、スレート瓦などの屋根材別にケラバの位置と構造について解説するので、これから屋根の葺き替え工事を始める方は是非参考にして頂ければと思います。
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1.ケラバとは
ケラバは部材名ではなく、屋根の場所を示す建築用語で、切妻屋根や片流れ屋根で斜めになっている側の、外壁から出ている部分をケラバと言います。
具体的には、下記の写真の黄色いマーカーで塗りつぶされている箇所がケラバです。
屋根の「雨樋が付いていない側」と捉えると分かりやすいと思います。一方で、雨樋が付いている側の屋根を軒(のき)と言います。
ケラバの位置と屋根の名称については下記の画像をご覧ください。
このようにケラバは切妻屋根や片流れ屋根の斜めになっている、外壁から飛び出している箇所を指していることを覚えておきましょう。
1-1.ケラバ水切りと破風板
ケラバは屋根の場所を指す建築用語とお伝えしましたが、ケラバ部分には「ケラバ水切り」と「破風板」と呼ばれる役物(部材)で雨仕舞いを行います。
特に「ケラバ水切り」はケラバと混同して認識されやすいですが、ケラバという箇所に、「ケラバ水切り」と「破風板」という役物(部材)があります。
屋根の葺き替え工事や屋根のカバー工法で「ケラバ役物」や「ケラバ雨仕舞い」という記載があった場合は「ケラバ水切り」を指しているということを前提知識として理解しておきましょう。
2.屋根材別のケラバの構造
屋根材によってケラバの構造(雨仕舞い)が異なります。
専門的な雨仕舞いの方法までは理解する必要はありませんが、参考程度に使用する部材や雨仕舞いの特徴について理解しておきましょう。
2-1.ガルバリウム鋼板屋根のケラバの構造
出典:建築知識研究所
2-2.スレート屋根のケラバの構造
出典:建築知識研究所
2-3.瓦屋根のケラバの構造
出典:株式会社丸惣
まとめ
いかがでしたか?ケラバついてご理解頂けたかと思います。
ケラバは建築の専門用語で初めて耳にする方も多いと思いますが、ケラバは屋根の葺き替え工事などの屋根リフォームの際に、ケラバ水切りなどで見積もり項目に含まれるのでしっかりと確認することが重要です。
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