スレート屋根の修理費用は「屋根材の差し替え(交換)」や「屋根板金の補修」など小規模な部分修理であれば3万円〜10万円ほどで修理を行うことができます。
しかし、修理を依頼する業者によっては簡単な部分補修で修理ができる不具合であっても「屋根塗装」や「カバー工法」などの数十万円の屋根リフォームを提案されることがあるので注意が必要です。
この記事では、スレート屋根の修理を検討している方を対象に不具合に応じた修理方法と費用相場について解説します。
屋根板金(棟板金)の修理費用や瓦のひび割れ補修、差し替え(交換)費用などスレート屋根で不具合が発生しやすい箇所に応じた具体的な修理方法と費用相場について解説します。
また、修理費用が予算以上に高額になった場合の対処方法についても解説しているので、スレート屋根の修理で費用を無駄にしないために、この記事を最後までお読み頂き、参考にしてもらえればと思います。
目次
1.スレート屋根の修理費用の相場
修理内容 | 施工単価 | 単位 | 概算費用 |
---|---|---|---|
ひび割れ補修 | ¥5,000 | 枚 | ¥5,000 |
瓦の差し替え(交換) | ¥8,000 | 枚 | ¥9,000 |
屋根板金の交換 | ¥5,000 | m | ¥75,000 |
屋根塗装 | ¥5,600〜¥6,475 | ㎡ | ¥336,000〜¥388,500 |
カバー工法 | ¥11,550〜¥18,480 | ㎡ | ¥693,000〜¥1,108,800 |
※屋根面積60㎡の切妻屋根の総二階の住宅を基準に概算費用を算出 ※棟の長さは15mを基準に算出 ※カバー工法はガルバリム鋼板を使用します。 |
スレート屋根の修理は基本的に部分補修で修理ができる内容が多く、3万円〜10万円ほどが中心価格帯になります。
実際に弊社にお問い合わせ頂いた中でも相場価格の範囲内であることがほとんどです。
ただし、雨漏り修理の場合は、雨漏りの原因によって修理費用が高額になるケースがあります。
このようにスレート屋根の修理費用は3万円〜10万円が中心価格帯ということを覚えておきましょう。
2.スレート屋根の不具合と修理方法
スレート屋根の不具合に応じた修理方法について解説します。
【不具合1】スレート瓦のひび割れ
スレート瓦のひび割れはコーキングでひび割れ箇所を補修します。数枚程度の補修であれば、1万円〜3万円くらいで修理ができます。
スレート瓦のひび割れ補修は屋根塗装のメンテナンスの際にセット行うのが一般的です。
そのため、スレート瓦の劣化状況によっては屋根塗装とひび割れ補修を別々に行うよりもセットで行った方が高い費用対効果を得られます。
屋根塗装の予定がない場合は、雨漏りの原因になるのでできるだけ早く修理を行った方が安全です。
【不具合2】屋根板金の浮き・めくれ
屋根板金(棟板金)の浮きや捲れは屋根の板金を交換する修理方法が一般的です。
屋根板金の交換は、施工する長さで費用が異なり、部分交換であれば3万円〜5万円くらいで修理ができます。全体交換の場合は、7万円〜15万円くらいが相場価格になります。
屋根板金は台風で被害に遭いやすい箇所ですが、飛散する危険があるので早急な修理が必要になります。
屋根板金は屋根の頂点であり、侵入した雨水が屋根全体に回ってしまうので雨漏りのリスクが大幅に上がります。
屋根板金の不具合は放置をせずに早急に修理をすることが重要です。
【不具合3】スレート瓦のズレ・欠落
スレート瓦がズレたり欠落している場合は瓦の交換が必要です。その際の修理費用は1万円〜3万円ほどが中心価格帯になります。
スレート瓦を固定している釘の腐食が原因で不具合が生じている場合、強風に煽られるなどの小さな圧力でも落下する危険があるので早急な修理が必要です。
スレート瓦の釘の腐食は他の瓦も腐食している可能性が高いために、現地調査の際にスレート屋根全体の釘の劣化症状を点検することが重要です。
特に、不具合が多発するパミール屋根ではカバー工法などの葺き替え工事が必要になることを理解しておきましょう。
スレート屋根のカバー工法はガルバリウム鋼板が使用されます。
【不具合4】雨漏り
雨漏りは屋根内部のルーフィング(防水シート)を交換する必要があるため15万円〜30万円ほどが修理費用の中心価格帯です。
屋根内部のルーフィング全体が劣化している場合は、部分補修で修理をしても他の箇所から雨漏りが発生する危険があるので、屋根カバー工法などの屋根全体のリフォームが必要になります。
雨漏りは修理をしても再発する危険が高いため散水調査やサーモグラフィック調査などの雨漏り調査を実施できる業者に修理を依頼することが重要です。
3.スレート屋根の修理の注意点
スレート屋根の修理で失敗しないために知っておくべき注意点について見て行きましょう。
3-1.DIYでの補修・修理はオススメしない
スレート屋根をDIYで修理をするのはオススメしません。施工不良の原因になり不具合を拡大させるからです。
例えば、DIYでスレート瓦ひび割れをコーキングで補修する人も多いですが、コーキングにより雨の流れをせき止めてしまったことで雨漏りの原因となった事例もあります。
また、高所作業で転落して怪我をしてしまった事例もあります。
このようにDIYでのスレート瓦の補修・修理は施工不良や怪我の原因になるのでDIYによる修理は避けましょう。
3-2.修理内容と相場価格を必ず確認する
スレート屋根の修理の際は必ず修理内容と相場価格を確認することが重要です。業者によって提案内容や施工単価が異なる場合があるからです。
スレート屋根は日本の戸建て住宅で最も普及率の高い屋根材のため、ハウスメーカーや大手リフォーム会社、訪問販売業者から便利屋まで様々な業者が対応するできます。
業者によっては簡単な部分補修で修理ができる内容であっても、高額なカバー工法を提案されることがあるので、スレート屋根の修理の際は修理内容と相場価格を必ず確認することが重要です。
まとめ
いかがでしたか?スレート屋根の修理についてご理解いただけたかと思います。
スレート屋根の修理は瓦の交換や屋根板金の交換など部分補修で修理ができる不具合がほとんどです。
台風の際に屋根板金が捲れた、瓦が割れたなどの突発的な不具合の場合は、3万円〜10万円ほどで修理ができます。
スレート瓦の不具合を放置すると雨漏りの原因となり修理費用が高額になるので気がついた段階で修理をすることが重要です。
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