屋根の破風板には「窯業系」「木材系」の2つの種類があります。窯業系、木材系共に塗装によって防水性能を確立しているために10年に1度を目安に再塗装を行う必要があります。
定期的に再塗装をしないと表面の塗装が剥がれ、破風板が水分を吸収するようになり、保潤と乾燥を繰り返すことで、脆くなります。破風板の劣化を放置すると腐食が進行し、破風板に穴が空いてしまうようになります。
破風板の劣化を放置すると腐食が進行し、破風板に穴が空いてしまうようになります。破風板に穴が空いてしまうと雨漏りの原因になるため、破風板は劣化症状や経年に応じて適切にメンテナンスを行うことが重要です。
この記事は破風板の劣化症状に応じたメンテナンス方法の理解を深めると同時に、破風板金工事よる破風板のメンテナンス方法について解説します。
破風板金工事の費用相場や費用対効果の高いタイミングなど、破風板金工事を行う前に知っておくべき基礎知識についてまとめました。
目次
1.破風板金工事とは
破風板とは屋根の先端部分の板材を指します。切妻部分の雨樋がついていない箇所を「破風板」、雨樋が付いている箇所を「鼻隠し」と呼ばれています。
破風板・鼻隠しは再塗装によるメンテナンスが必要ですが、破風板に耐久性に優れたガルバリウム鋼板を巻くメンテナンス方法が「破風板金」です。
ガルバリウム鋼板は金属板ですが、特殊なメッキがされており、屋根塗装の必要が無いメンテナンスフリーの建材です。
破風板金工事を行うことで、破風板を再塗装する手間と費用が発生しません。また、ガルバリウム鋼板により破風板の本体を保護することができるため、破風板が非常に長持ちするようになります。
このように破風板金により破風板をメンテナンスすることで、将来的なメンテナンス費用が発生せずに、破風板自体も長持ちするようになるため、付加価値の高いメンテナンスをすることができます。
1-1.破風板金と再塗装の違い
破風板のメンテナンスには「破風板金」と「再塗装」の2つの方法があります。
破風板のメンテナンス破風板金と再塗装で迷われる方が多いですが、経年劣化が進行している場合や、破風板の腐食が激しい場合、破風板金によるメンテナンスの方が確実性が高いです。
特に、木製の破風板は経年劣化が進行すると、塗料が密着しないために「施工後、スグに塗装が剥がれる」「塗装が水ぶくれのように膨れる」などの施工不良が発生する危険が高まります。
そのため、築年数30年前後を目安に破風板金によるメンテナンスを行うことで、破風板を長持ちさせるメンテナンスを実現できます。
このように破風板のメンテンス方法には「破風板金」と「再塗装」の2つの種類がありますが、築年数が30年に満たない場合は、再塗装によるメンテナンス。
築年数30年が経過して、破風板の老朽化が見えたタイミングではは破風板金によるメンテナンスを検討するようにしましょう。
2.破風板金工事の費用相場
破風板金工事の費用相場表 | |
建坪 | 費用相場 |
20坪(26m) | ¥148,500〜¥185,000 |
30坪(32m) | ¥175,500〜¥218,000 |
30坪(37m) | ¥198,000〜¥245,500 |
50坪(41m) | ¥216,000〜¥267,500 |
※建物の形状や劣化症状によって費用相場は変動します。 |
破風板塗装の工事の費用相場表 | |
建坪 | 費用相場 |
20坪(26m) | ¥25,000〜¥39,000 |
30坪(32m) | ¥25,600〜¥48,000 |
30坪(37m) | ¥29,600〜¥55,500 |
50坪(41m) | ¥32,800〜¥61,500 |
※建物の形状や劣化症状によって費用相場は変動します。 |
破風板板金工事の費用相場は日本の戸建て住宅で普及率の高い、建坪30坪前後の住宅で、15万円〜25万円ほどが中心価格帯になります。
破風板塗装の中心価格帯が3万円〜5万円であるのに対して、破風板金工事は高額に感じてしまいますが、メンテナンスフリーのガルバリウム鋼板を施工するため、塗装と比べて破風板の保存性が高いのが特徴です。
特に、築年数30年が経過した住宅の場合、破風板も劣化しやすい状態になっているため、破風板金により確実なメンテンスが実現できます。
3.破風板金の施工方法
破風板金工事は既存の破風板にガルバリウム鋼板を巻くメンテナンス方法です。破風板金工事の理解を深めるために施工方法を見て行きましょう。
【工程1】既存の雨樋の撤去
まず始めに、破風板金を施工するために既存の雨樋を撤去します。雨樋の耐用年数は20年前後のため破風板金を施工するタイミングで交換工事を行う施主様も多いです。
【工程2】コーキングの施工
破風板にコーキングを施工します。波状にコーキングを施工します。
【工程3】破風板金の施工
コーキングを施工したら、ガルバリウム鋼板を施工します。破風板にガルバリウム鋼板を巻きつけます。
【工程4】雨樋の施工
破風板金の施工が完了したら、雨樋を取り付けます。雨樋を取り付けるための支持金具を破風板に取り付けて、雨樋を取り付けたら施工完了です。
まとめ
いかがでしたか?破風板金工事についてご理解いただけたでしょうか?
破風板は「風を破る板」と書きますが、その名の通り屋根を風から守る重要な箇所です。
そのため、破風板は劣化症状に応じて適切にメンテナンスをすることが重要です。
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