雨漏りの症状と考えられる原因を3つの状況別に発生箇所別に徹底解説

雨漏りの原因

雨漏り修理で一番大切なことは確実に原因を突き止めることです。

雨漏りは修理をしても再発する可能性が高い修繕工事で、雨漏りの原因となる、雨水の侵入箇所とは別の箇所を修理してしまうことから雨漏りは再発します。

雨漏りの原因の特定が不十分で雨漏りが再発してしまった場合、修理業者の施工不良によるもので「無償で修理」を希望する施主様も少なくありません。

しかし、雨漏り修理の場合、保証期間を設けている修理業者はごく稀で、施主様が再度、費用を負担して修理を行うのが一般的です。

そのため、雨漏り修理において雨水の侵入経路を特定する原因調査は最重要であり、実際に雨漏りを修理する際は、確実に雨漏りの原因を特定できる優良業者に修理を依頼することが重要です。

天井に雨染みが広がった際に考えられる雨漏りの原因や不具合のなどを、雨漏りの症状と原因を紐付けながら初心者の方にも分かりやすく説明しています。

「雨漏りの原因を正しく追求して確実に修理をしたい」「雨漏りの応急処置をするために雨水の侵入箇所を特定したい」という方はこの記事が役に立つと思うので、是非参考にして頂ければと思います。

それでは、具体的に雨漏りの原因について見て行きましょう。

1.雨漏りの症状と考えられる原因

雨漏りは症状によって雨漏りの原因を絞り込むことができます。

例えば、2階の天井に雨染みが広がった場合は、屋根が雨漏りの原因となっている可能性が高いです。「瓦のひび割れ」や「棟瓦の漆喰の劣化」箇所から雨水が住宅内部に侵入している可能性が高く、実際に状況を確認してブルーシートを設置して応急処置を行います。

このように雨漏りの症状によってある程度、雨水の侵入箇所を絞り込むことができるため、雨漏りの原因を調査する際は、雨漏りの症状から原因をある程度予測しておくことが重要です。

それでは、具体的に雨漏りの症状と考えられる雨漏りの原因について具体的に解説します。

1-1. 2階の天井・壁の雨染み

天井の雨染み
出典:岡村塗装

「2階の部屋の天井に雨染みが広がる」「2階の壁に雨染みが広がる」などの症状は屋根の劣化や不具合が原因の可能性が高いです。

瓦やスレートなどの屋根材が割れたり、ズレたりすることで雨水が侵入して、天井に雨染みを発生させたり、壁に水が流れたような雨染みを作ることが多いです。

具体的に考えられる雨漏りの原因について見て行きましょう。

【原因1】瓦の破損・ひび割れ・ズレ

屋根材の破損

出典:アースホーム

瓦は台風の強風や積雪などの外的要因や経年劣化が原因で「ひび割れ」や「ズレ」が生じます。

このようなひび割れやズレにより隙間が生じた箇所から雨水が侵入することで雨漏りが発生します。

【原因2】谷樋の劣化・不具合

谷樋とは屋根の谷部分の板金です。

谷樋は屋根に降り注いだ雨水が集中する箇所であることと、金属製の板のために錆が発生して穴が開きやすいことから、屋根の中でも雨漏りの原因になりやすい箇所です。

【原因3】棟瓦の漆喰の剥がれ

瓦屋根の棟は土の土台に上に乗っています。そして、この土の土台を固定している白い紙粘土のような素材が漆喰です。

漆喰は経年劣化でひび割れが発生して、ボロボロと剥がれるようになります。この漆喰が剥がれた箇所から雨水が侵入して雨漏りの原因になります。

【原因5】棟板金の浮き・破損

棟板金の浮き
出典:ユニヴァクレスト

棟板金とはスレート屋根やトタン屋根の頂点にある金属製のカバーです。この棟板金は釘で固定されているために、釘が経年劣化で錆びてしまうと浮いてしまいます。この浮いた箇所から雨水が侵入することで雨漏りの原因になります。

【原因6】屋根リフォームの施工不良

野地板に貫通した釘
出典:Hatena:Diary

ソーラーパネルを設置する際に、屋根に釘を貫通させてしまい、その貫通した釘を伝って雨水が侵入します。

また、外壁塗装の際に縁切り(塗料で接着された屋根材を剥がす作業)を行っていなかった場合、屋根内部に侵入した雨水が排水されないために雨漏りの原因になります。

【原因7】ルーフィングの劣化

ルーフィングとは屋根の内部に設置されている防水シートで二次防水としての役割があります。一次防水である屋根材に不具合が生じて雨水が侵入してもルーフィングが機能していれば建物の内部に雨水が侵入することはありません。

しかし、ルーフィングの耐用年数は20年前後で、耐用年数が経過したルーフィングは破れたり、縮むなどの劣化症状が発生して隙間が生じるようになります。

このようにルーフィングが劣化をすることで屋根の内部に雨水が侵入するようになり雨漏りが発生します。

【原因8】雨樋の排水不良

雨樋の排水不良
出典:滋賀の清掃会社.jp

雨樋は落ち葉やゴミが堆積して詰まることがあります。また、積雪などの雪の重さで雨樋が歪み、排水不良が発生することがあります。雨樋が詰まると雨樋から溢れた雨水が直接、外壁の当たり、外壁のひび割れ箇所から雨水が侵入します。

雨樋の排水不良による雨漏りは、2階の天井に雨染みを作るような症状は出ませんが、2階の壁の底部に雨染みが広がっている場合は、雨樋の排水不良が原因の可能性が高いです。

1-2.1階の壁や窓サッシ周辺の雨染み

壁からの雨漏り
出典:アクラ

2階の天井部分などの雨漏りと比べて、1階の雨漏りは様々な原因が考えられ、原因の特定が難しいのが特定です。

水は上から下に向かって流れるために1階部分の雨漏り外壁の劣化を始め、ベランダや屋根などの複数箇所の原因が考えられます。

例えば、窓サッシの上部に雨染みが発生した場合、外壁のひび割れや不具合、ベランダの防水の劣化など複数箇所の原因が考えられます。

雨漏りの原因を正しく特定するために、雨水の侵入箇所になりやすい不具合や原因について具体的に解説します。

【原因1】外壁材の浮き・ひび割れ・不具合

外壁材の浮き
出典:ウィズリフォーム

現在の戸建て住宅で普及している外壁材は窯業系サイディングとモルタルが主流です。窯業系サイディングやモルタル共にセメントを主原料としており、経年劣化ひび割れが発生します。

特に、窯業系サイディングはサイディングボードと呼ばれる外壁パネルを貼り付けることで外壁を形成しているために、経年劣化でサイディングボードの「反り」や「浮き」などの不具合が生じます。

このように外壁材のひび割れや浮き、反りなどの劣化箇所から雨水が建物内部に侵入することで雨漏りが発生します。

【原因2】外壁・窓サッシのコーキングの不具合

コーキングの劣化
出典:花華生活デザイン

窯業系サイディングはサイディングボードと呼ばれるパネルを繋ぎ合わせて外壁を形成しています。このパネルとパネルの隙間を埋めるために、コーキングと呼ばれるゴム状のパッキンが充填されています。

このコーキングも外壁材と同様に経年劣化でひび割れや隙間が生じ、その劣化箇所から雨水が建物の内部に侵入することが雨漏りが発生します。

【原因3】ベランダの防水層の劣化・ひび割れ

ベランダの防水層の劣化
出典:仙台日東デザイン

ベランダはFRP防水やウレタン防水などの防水処理がされています。この防水処理が劣化してひび割れたり、剥がれれることで雨漏りが発生します。

雨染みが発生した箇所の上にベランダがある場合は、ベランダが雨漏りの原因の可能性もあるので、外壁の劣化だけではなく、ベランダの防水層の劣化も確認するようにしましょう。

【原因4】ベランダの排水溝の詰まり

ベランダの排水不良

出典:Seesaa

ベランダの排水溝が詰まり、ベランダの床に水たまりを形成しているような場合は雨漏りの原因になります。

通常、ベランダの排水溝の詰まりや雨漏りはベランダの下の軒天部分雨染みとなって症状が現れるのが多いです。

しかし、ベランダの床に水たまりが形成されるなどの、水の流れが変わった場合、1階の壁やサッシ周りから雨漏りの症状が発生することがあります。

2.雨漏りの原因が分からない場合の対処方法

DIYで雨漏りの応急処置を行うために、雨漏りの原因となる雨水の侵入箇所を探しても分からないことがほとんどです。

雨漏りの原因の特定はリフォーム業者であっても難しく、業者の知識レベルや経験値によっては原因を特定できないことも多いです。

特に、過去に修理をした雨漏りが再発した場合、業者によっては「原因不明」と判断され屋根の葺き替え工事やサイディングの張り替えなど、雨漏りの発生箇所のすべてを新しくする全体工事を提案されることが少なくありません。

このように雨漏りは原因の特定が難しく、修理方法も業者のレベルよって大きく異なります。
そこで、ここからは雨漏りの原因が分からない場合の対処方法について具体的に見て行きましょう。

2-1.散水調査やサーモグラーフィー調査を実施する

修理業者に「原因が分からない」と判断された雨漏りでも、散水調査やサーモグラフィー調査などの雨漏りに特化した調査を行うと原因が究明できることがあります。

通常の雨漏り調査は雨漏りの症状や屋根材の状態などの情報をもとに、目で見て原因を判断する目視による雨漏り調査が主流です。

しかし、雨漏りは予想をしなかった箇所から侵入していることも多々あり、経験則や目視による調査では見つけることができない箇所や不具合が原因になっている場合もあります。

一方で、散水調査はシャワーホースで水をかけて実際の雨を再現するために、目視調査と比べて確実に雨漏りの原因を特定することができます。

さらに、散水調査と並行してサーモグラフィーによつ温度変化による雨漏り調査を行うことでより確実に雨漏りの原因を究明することができます。

このように雨漏りの原因が分からない場合は、散水調査やサーモグラフィー調査などの雨漏りに特化した調査を実施できる業者に依頼することで原因が究明できる可能性が高いです。

3.DIYで雨漏りの応急処置をする時の注意点

DIYで雨漏りを修理するために雨漏りの原因について調べている方も多いとは思いますが、雨漏りの応急処置をDIYで行うことはオススメしません。なぜなら、状況を悪化させてっしまうことが圧倒的に多いからです。

例えば、屋根の漆喰補修をDIYで施工してしまった方で、厚塗りをしすぎてしまい、さらに雨漏りの被害が拡大した方もいらっしゃいました。

このように危険性が高い割には雨漏りが拡大したなどの、不必要な苦労や労力の方が多ので、雨漏りの応急処置は業者に依頼した方が確実です。

最後に雨漏りの応急処置で確実に覚えておいてほしい注意点についてお伝えします。

3-1.屋根の雨漏りはDIYで応急処置を行わない

屋根の応急処置はDIYで行わない方が賢明です。高所作業で転落の危険があり、応急処置そのものがDIYでは困難だからです。

屋根の雨漏りはブルーシートで雨漏りの原因箇所を覆う処置が取られますが、正しく設置をしないと飛散してしまい近隣住民にも危険が生じます。

また、設置する際に風に煽られるなどの想像以上に難しい作業のために、絶対に屋根には登らずに業者に早急処置をしてもらうようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか?雨漏りの原因についてご理解いただけたかと思います。

雨漏りの原因究明は雨漏り修理で最も重要です。そのため、雨漏り修理の確実性を高めるために、散水調査やサーモグラフィー調査などの雨漏り調査を行える業者で原因調査をすることが重要です。

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