セメント瓦の葺き替え工事の費用とコスパが最大化する屋根材の選び方

セメント瓦屋根の写真

セメント瓦の葺き替え工事の費用相場は、建坪が30坪前後の一般的な広さの住宅で80万円〜140万円が中心価格帯です。

セメント瓦は30年〜35年が耐用年数(寿命)の目安であり、耐用年数が経過したセメント瓦に屋根塗装をしても「塗装後、スグにが剥がれた」などの施工不良の原因になるため、葺き替え工事が必要になります。

セメント瓦は生産が中止されているため、ガルバリウム鋼板や日本瓦など、他の屋根材に葺き替えるのが一般的です。

実際にセメント瓦の葺き替え工事では導入費用と耐用年数のバランスの良さから、ガルバリウム鋼板に葺き替えるのが現在の主流です。

この記事ではセメント瓦の葺き替え工事の費用相場を中心に、セメント瓦の葺き替え工事で失敗しないために事前に知っておくべき基礎知識について解説します。

住宅の建坪別の費用相場や費用対効果の高い屋根材の種類、適正価格でセメント瓦の葺き替え工事を実現できる施工業者の選び方などを具体的にまとめました。

この記事を最後までお読み頂くことで、セメント瓦の葺き替え工事で失敗しない基礎知識が身につくので是非参考にして下さい。

1.セメント瓦の葺き替え工事の費用相場

葺き替え工事の種類 30坪(施工面積66㎡) 40坪(施工面積87㎡) 50坪(施工面積108㎡)
セメント瓦→日本瓦 100万円~180万円 130万円~230万円 160万円~290万円
セメント瓦→スレート瓦 100万円~160万円 130万円~210万円 160万円~260万円
セメント瓦→ガルバリウム鋼板 80万円~140万円 100万円~180万円 130万円~230万円
※切妻屋根の総二階の住宅を基準に算出しています。
※形状や劣化症状によって相場価格は変動します。

セメント瓦セメント瓦の葺き替え工事は、建坪が30坪前後の住宅の場合、80万円〜140万円が中心価格帯です。

セメント瓦の葺き替え工事は費用対効果の高いガルバリウム鋼板が主流です。

和風住宅の場合、金属製のガルバリウム鋼板に葺き替えてしまうと建物の美観性が損なわれるために日本瓦を使用する人も多いですが、日本瓦は屋根材の中でも高額でガルバリウム鋼板と比べて30万円〜50万円ほど高額になります。

セメント瓦の葺き替え工事はガルバリム鋼板が主流ですが、葺き替え価格の妥当性を判断するために自宅の建坪(屋根面積)に応じた費用相場を理解しておきましょう。

ガルバリウム鋼板が普及する前はスレート瓦による葺き替えが主流でしたが、「耐用年数が短いこと」「屋根塗装のメンテナンス費用がかかること」という理由から、葺き替え工事ではほとんど使用されなくなりました。

2.セメント瓦の葺き替えの屋根材の選び方

内容 日本瓦 スレート瓦 ガルバリウム鋼板
施工単価 ¥12,000〜¥27,000 ¥15000〜¥24,000 ¥12,000〜¥21,000
耐用年数 80年~100年 25年~30年 40年~50年
参考価格 100万円~180万円 100万円~160万円 80万円〜140万円
メンテナンス費用 30万円〜54万円(漆喰補修3回分) 60万円〜80万円(屋根塗装2回分) なし
1年あたりのコスト 2万円〜3万円 6万円〜8万円 3万円〜4万円
※切妻屋根の建坪30坪(66㎡)の総二階の住宅を基準に算出しています。

セメント瓦の葺き替え費用と将来的なメンテナンス費用、耐用年数を比較して総合的に費用対効果の高い屋根材は日本瓦です。

しかし、導入コストが高く、屋根が重く地震に弱いという弱点もあるために、セメント瓦の屋根材を選ぶ際は、屋根材別の特徴を理解し、優先順位を明確にして選択することが重要です。

ここからはセメント瓦で使用する屋根材の特徴について具体的に解説します。セメント瓦の葺き替えで比較されることの多い、ガルバリウム鋼板と日本瓦について見て行きましょう。

2-1.セメント瓦の葺き替えはガルバリウム鋼板が主流

ガルバリウム鋼板は金属性の屋根材で、セメント瓦の葺き替え工事だけではなくスレート瓦や日本瓦の葺き替え工事でも主流となっている屋根材です。

耐用年数が40年〜50年屋根材の中でも長期で導入コストも安価なことから、費用対効果の高い屋根材として近年、爆発的に普及するようになりました。

セメント瓦からガルバリウム鋼板に葺き替えることで屋根の重さが1/6ほど軽量化が図れるために建物の耐震性能が向上します。

また、ガルバリウム鋼板はメンテナンスフリーの屋根材で屋根塗装の必要が無いために、将来的なメンテナンス費用と手間が発生しません。

建物の耐震性の向上やメンテナンスの効率化を最優先する場合はガルバリウム鋼板がオススメです。

和風住宅をガルバリウム鋼板に葺き替えることで建物の美観性が損なわれるのを心配される方も多いですが、瓦形状のガルバリウム鋼板も商品化されています。扱える施工店が少なく、まだまだ一般には普及していませんが、耐震性と美観性を両立したい方は検討してみても良いでしょう。

2-2.美観性を優先する場合は日本瓦を検討する

建物の美観性を優先する場合は日本瓦を使用しましょう。

日本瓦の最大の弱点は屋根材が重く、耐震性能が低いことですが、現在は防災瓦と呼ばれる地震に強い日本瓦も普及しています。

防災瓦は軽量な粘土(基材)を使用することで従来の瓦よりも50%も軽量で、固定方法もガイドライン工法と呼ばれる安全基準を満たした構造になっています。

このように美観性を優先し、日本瓦を導入する際は防災瓦も含めて検討するようにしましょう。

セメント瓦は生産が中止されており、瓦の差し替え(交換)であっても入手するのが困難な屋根材です。しかし、現在では新しいタイプのセメント瓦も発売されています。外装建材メーカー大手のケイミューのルーガ(ROOGA)という屋根材です。ルーガは樹脂とセメントを混合したハイブリッドの屋根材で、従来のセメント瓦を進化させた屋根材です。施工実績もあり、性能も検証されているため、セメント瓦を葺き替える際の選択肢になりえる屋根材です。

3.セメント瓦の葺き替え工事の業者の選び方

セメント瓦の葺き替え工事は、例え同じ工事内容であっても施工業者によって費用相場が大幅に変動するために、適正業者を見極めることが重要です。

ここからはセメント瓦の葺き替え工事で悪質業者を掴まないために、業者選びで絶対に押さえておくべきポイントについてお伝えします。

3-1.自社施工業者に工事を依頼する

セメント瓦の葺き替え工事は自社で直接施工ができる屋根業者に工事を依頼すると適正価格と施工品質を両立した工事を実現できます。

自社で直接工事を行うことで下請け業者に工事を委託する際に支払う中間マージンが発生せずに、工事代金を施工品質に還元んできるからです。

例えば、ハウスメーカーや大手リフォーム会社は実際の工事を下請けの施工業者(屋根業者)に委託します。下請けの利益となる中間マージンが見積もり価格に上乗せされるために、中間マージン分、見積り価格が高騰します。

一方で、自社直接施工業者は実際の工事を下請け業者に委託することなく、自社で施工を行うために中間マージンが発生しません。

そのため、お客様の工事代金を施工品質に還元できるので、適正価格と高品質を両立した葺き替え工事を実現できる可能性が高いです。

このようにセメント瓦の屋根の葺き替え工事の際は、自社で直接施工ができる屋根業者に依頼すると失敗する可能性をグッと低減できます。

3-2.雨漏りや外装リフォームの場合は工務店に依頼する

雨漏り修理で現地調査の段階では施工箇所が特定できない場合や、外壁塗装とセットで葺き替え工事を行う場合は、工務店や建築士事務所に依頼するのが最適です。

リフォーム工事は施工箇所によって専門業者が異なり、優秀な専門業者を下請けに抱えている工務店や建築士事務所の方が、費用と品質のバランスが良いからです。

特に、雨漏りは原因や不具合の状況に応じて、屋根の葺き替えや外壁の張り替え、ベランダの防水工事など施工箇所が複合するケースがあります。

このように葺き替え工事の他に、外壁塗装やベランダ防水工事など施工箇所が複合する場合は、工務店や建築士事務所の方が、柔軟に対応することができます。

3-3.一括見積もりサイトは利用は注意

一括見積もりサイトとは、インターネット上で複数のリフォーム業者に見積もりを依頼できる便利なサービスですが、屋根の葺き替え工事では利用しない方が安全です。

リフォーム業者が負担している一括見積もりサイトの利用費用がお客様の見積もり費用に上乗せされるからです。

一括見積もりサイトは無料で複数のリフォーム業者を紹介してくれる便利なサービスですが、加盟業者はお客様を紹介してもらう代わりに、紹介手数料や成約手数料を一括見積もりサイトに支払っています。

リフォーム業者は一括見積もりサイトの支払った紹介費用を回収するために、お客様の見積もり価格に紹介費用を上乗せします。

特に、セメント瓦の葺き替え工事は100万円を超える高額な工事のため、20万円〜30万円の成約手数料が上乗せされるケースも珍しくありません。

このような理由から、お客様が一括見積もりサイトの利用費用を負担することから、結局、費用が高額になるので一括見積もりサイトの利用は注意が必要です。

4.セメント瓦の葺き替え工事の注意点

セメント瓦の葺き替え工事は高額な工事でありながら相場価格が一般に浸透していないため、ぼったくり被害などの金銭トラブルが多いリフォーム工事です。

自宅の屋根の葺き替え工事の適正価格を判断するために、屋根の葺き替え工事の見積もり時に注意するべきポイントについて解説します。

4-1.見積書の内訳と単価相場を確認する

の見積書を確認する際は必ず「施工項目」と「単価相場」を確認することが重要です。

合計金額が記載されているだけの「一式見積もり」では適切に費用が見積もられているかを確認できないからです。

例えば、屋根の葺き替え工事はガルバリウム鋼板の屋根材を交換するだけではなく、屋根の土台となる野地板(コンパネ)やルーフィング(防水シート)も交換します。

見積もり価格が相場価格の範囲であっても、屋根の土台となる野地板(コンパネ)を粗悪なものを使用したり、ルーフィング(防水シート)のグレードを下げる悪質業者も存在します。

このように表面的な見積もり価格では適切な製品が使用されているのか判断がつかないために、見積書を確認する際は、「施工項目(製品名や工程名)」が記載されていることを確認するようにしましょう。

4-2.大幅な値引きや即決を促されても鵜呑みにしない

「今、契約してくれたら80万円値引きします」「このままだと雨漏りがするからスグに葺き替えが必要です」と大幅な値引きや即決を促されても絶対に鵜呑みにしないようにしましょう。

「そんなに安くなるの?」とお得感を感じてしまいますが、もともとの見積もり価格が高額である場合が多く、営業が契約を結ぶための営業トークの可能性が高いからです。

「このままだと家がダメになる」や「雨漏り発生する危険があります」という契約や工事を急がす業者も強引に契約を結ぼうとする意図があるので注意が必要です。

このように大幅な値引きや即決を促されても絶対に鵜呑みにせずに、信頼できる他の業者に再度現地調査を依頼する方が安全です。

まとめ

いかがでしたか?セメント瓦の葺き替え工事の費用相場についてご理解頂けたかと思います。

本文中でもお伝えしましたが、セメント瓦の葺き替え工事はガルバリウム鋼板が主流で、建坪が30坪前後の住宅の中心価格帯は、80万円〜140万円が相場価格になります。

セメント瓦の葺き替え工事を適正価格で行うために、自宅の建坪に応じた適正価格を理解しておくことが重要です。

また、セメント瓦の葺き替え工事に際は、相場価格で工事ができる優良業者に修理を依頼することが成功の秘訣です。

セメント瓦の葺き替え工事はリフォーム工事の中でも高額です。しっかりと相場価格を理解して優良業者に工事を依頼することが重要です。

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